cafeロジウラのマタハリの日々

名古屋駅西にある隠れ家的な小さなカフェ、cafeロジウラのマタハリ春光乍洩です。2001年7月から営業しています。 http://cafematahari.com

美人局の猫

私は20代半ばのころから途切れることなく猫と一緒に生活しています。

ノラネコちゃんたちのことは見たり会ったりするのは好きですが、私の場合は通りがかったノラちゃんに餌をあげることはしません。自分が日々エサやウンチなどの面倒が見られるような状態の地域猫だったら餌付けしたいなあとは常々思っているのですが、なかなかそういう機会にも恵まれないし。

そんな私なのに、ついつい気になるネコちゃんが出来てしまいました。

 

ある、かなり古い日本家屋の1階と2階の間の屋根の上に、ネコが4匹いました。1匹はおかあさんネコのようで、あと3匹は子ネコ。みんな茶トラでした。翌日見たら子ネコ2匹だけになっていました。それから長い間、朝も夜もずっとその場所に子ネコ2匹がいました。その屋根は私たちが手を伸ばしても届かないぐらいの高さでした。古い日本家屋は木で出来た窓はいつも開いていて、どうやら無人のようです。

私は毎日、朝も夜も手が届かない屋根の上で寛いでいるネコちゃんたちに大きく手を振って挨拶してました。ネコちゃんたちはそんな私をなんとなく首を伸ばして見てくれてるような気がしていました。

そしてある夜。屋根の上にネコちゃんは1匹だけになってました。そしてちっちゃいもう1匹が地面にいてか細く鳴いているのです。屋根から降りたんか!そしてあの場所に戻れなくなったのか! 捕まえて屋根の上に戻そうと思ったのですが、子ネコは近寄りはしても肝心なところで逃げて捕まりません。

翌日。私はネコが大好きだと聞いた「ちゅ~る」を買って来ました。

 

 よし。これで捕獲だ!

しかし翌日から屋根の上の子ネコも、地面に降りた子ネコも、姿を見せませんでした。

 

数日後の夜、また屋根の上に子ネコが姿を見せました。やはり1匹だけです。ああよかった、いたいた。心配してたんだよう。

えっと、あのう、ちゅ~る、ずっとかばんの中に入れっぱなしなんですけど、ちょっとだけ食べてみます?

ネコちゃんのいる屋根の下、私がかばんに手を入れてゴソゴソしていると。

なんと白いノラちゃんと、そして地に下りた茶トラの子ネコちゃんがてててて、と走り寄ってくるではないですか!

ああ、茶トラの子ネコちゃん。あんたは既に新しい人脈、いや猫脈を作って、そこでいきいきとノラとして生きてるんだね!

この子を屋根の上に戻すために捕獲しようと買ったちゅ~る、封を切ってあげると、警戒しながらもべろべろ食べました。

また数日後。やはり屋根の上の子ネコちゃん1匹。

私はここで「もしや」と思っておりました。

これって美人局の猫ではあるまいか?

 
つつもたせ【美人局】
夫(や情夫)としめし合わせた女が、他の男と通ずるかに振る舞い、それを言い掛かりとして夫(や情夫)がその男をおどし、金銭などを巻き上げる、ゆすり。

 屋根の下で子ネコちゃんに小声で話しかける。特に何の動きもない。

私がかばんの中に手を入れてちょっとごそごそさせる。すると!

しっぽをピーンと立てた、こないだのしろちゃんと地に下りた茶トラ子ネコちゃんが、またいそいそとやってくるではないかっ!

やはりか!間違いない!!

美人局か! いやそれともおとり捜査なのか!!

でも警戒心のむちゃ強いノラちゃんたちのしっぽピーンとか細い「にゃ~ん♥」の声にやられて、またちゅ~るをあげてしまう私であった・・・。